利用者さんとの距離感をつかむためのヒント Part1 株式会社リベルタ

2026.01.26

介護・看護の現場で安心できる人間関係をつくるために

利用者さんと関わるとき、どのくらいの距離感で接すると良いのかは、最初の悩みとしてよく聞かれます。優しさを大切にしつつ、適切な距離を保つことで、利用者さんもスタッフも安心できる関係を築くことができます。

1. まずは「観察」から始めて距離感をつかむ

利用者さんとの距離感をつかむうえで、最初に大切なのは「観察」です。観察とは、相手の表情・言葉・動作などから気持ちを読み取ることを指します。 例えば、以下のようなポイントを観察してみましょう。
  • 話しかけた時の表情…笑顔が多い方は距離を縮めやすく、緊張が強い方はゆっくり関わると安心しやすい。
  • 身振りや態度…手を握られるのが苦手な方、逆に寄り添うと安心する方など個性があります。
  • 言葉のテンポ…ゆっくり話す方には焦らず合わせていくと信頼につながります。
最初からぐっと距離を詰めようとすると、相手が戸惑うこともあります。まずは相手のペースや好みを「観察」し、その方が心地よい距離に合わせていくことが大切です。

2. “声かけ”で安心感を育てる

距離感をつかむための鍵になるのが「声かけ」です。声かけはコミュニケーションの第一歩であり、利用者さんが安心してくれるかどうかを決める大切な要素です。 例えば次のような声かけが効果的です。
  • 「おはようございます。今日はどんな調子ですか?」 気持ちを丁寧に聞くことで、相手も心を開きやすくなります。
  • 「今からお手伝いしますね」 急に触れたり動かすのではなく、事前に伝えることで不安を減らせます。
  • 「ゆっくりで大丈夫ですよ」 焦らせない言葉は、距離を縮める優しい働きかけになります。
利用者さんによっては、声をかけられたことで緊張がほぐれ、自然に関係が近づくことがあります。反対に、急に話す量を増やしすぎると戸惑わせてしまう場合があるため、様子を見ながら“ゆるやかに距離を近づける”ことを意識しましょう。

3. 境界線(バウンダリー)を守ることで信頼が深まる

バウンダリーとは「安心して関われるための距離(境界線)」のことです。 介護・看護では、心の距離が近づくととても良い関係が生まれますが、近づきすぎると逆にトラブルを招くこともあります。 バウンダリーを保つために大切なポイントは次のとおりです。
  • 必要以上に個人的な話に踏み込みすぎない
  • 利用者さんの尊厳に関わる話題は慎重に扱う
  • 不快な様子が見えたら距離を少し戻す
優しく関わることと、距離を適切に保つことは決して矛盾しません。むしろ、安心して関わるためには必要なことです。

まとめ

利用者さんとの距離感は「急に縮める」のではなく、「観察しながら調整する」ことが大切です。丁寧な声かけや適切なバウンダリーを意識することで、お互いに安心できる関係が自然と築かれていきます。 次のPart2では、より実践的な距離感のつかみ方や、難しいケースでの対処法について詳しくお伝えします。

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