介護・看護の現場で安心できる人間関係をつくるために
利用者さんと関わるとき、どのくらいの距離感で接すると良いのかは、最初の悩みとしてよく聞かれます。優しさを大切にしつつ、適切な距離を保つことで、利用者さんもスタッフも安心できる関係を築くことができます。
1. まずは「観察」から始めて距離感をつかむ
利用者さんとの距離感をつかむうえで、最初に大切なのは「観察」です。観察とは、相手の表情・言葉・動作などから気持ちを読み取ることを指します。 例えば、以下のようなポイントを観察してみましょう。- 話しかけた時の表情…笑顔が多い方は距離を縮めやすく、緊張が強い方はゆっくり関わると安心しやすい。
- 身振りや態度…手を握られるのが苦手な方、逆に寄り添うと安心する方など個性があります。
- 言葉のテンポ…ゆっくり話す方には焦らず合わせていくと信頼につながります。
2. “声かけ”で安心感を育てる
距離感をつかむための鍵になるのが「声かけ」です。声かけはコミュニケーションの第一歩であり、利用者さんが安心してくれるかどうかを決める大切な要素です。 例えば次のような声かけが効果的です。- 「おはようございます。今日はどんな調子ですか?」 気持ちを丁寧に聞くことで、相手も心を開きやすくなります。
- 「今からお手伝いしますね」 急に触れたり動かすのではなく、事前に伝えることで不安を減らせます。
- 「ゆっくりで大丈夫ですよ」 焦らせない言葉は、距離を縮める優しい働きかけになります。
3. 境界線(バウンダリー)を守ることで信頼が深まる
バウンダリーとは「安心して関われるための距離(境界線)」のことです。 介護・看護では、心の距離が近づくととても良い関係が生まれますが、近づきすぎると逆にトラブルを招くこともあります。 バウンダリーを保つために大切なポイントは次のとおりです。- 必要以上に個人的な話に踏み込みすぎない
- 利用者さんの尊厳に関わる話題は慎重に扱う
- 不快な様子が見えたら距離を少し戻す
まとめ
利用者さんとの距離感は「急に縮める」のではなく、「観察しながら調整する」ことが大切です。丁寧な声かけや適切なバウンダリーを意識することで、お互いに安心できる関係が自然と築かれていきます。
次のPart2では、より実践的な距離感のつかみ方や、難しいケースでの対処法について詳しくお伝えします。
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