高齢者との会話で困ったときに使える“秋”の話題 Part1 株式会社リベルタ

2025.11.20

~紅葉・味覚・秋の変化を楽しむトークのきっかけ~

秋風が心地よくなり、日が短くなってくるこの季節。介護や看護の現場では、ご利用者さまとの会話のきっかけに「秋の話題」を取り入れることで、心が和らぎ、信頼関係を深めることができます。ここでは、誰でもすぐに使える“秋トーク”のヒントをご紹介します。

1. 紅葉や景色の話題で自然に会話をスタート

秋の定番といえば紅葉(こうよう)。季節の移り変わりを感じる話題は、高齢者の方々にとっても親しみやすく、思い出を引き出しやすいテーマです。 「最近、木の葉っぱが赤くなってきましたね」「〇〇公園の紅葉が見頃みたいですよ」といった言葉から始めてみましょう。 会話が広がってきたら、「昔はどこで紅葉を見ていましたか?」「好きな木の色はありますか?」などと問いかけてみると、回想(昔を思い出すこと)を促せます。 また、施設や病院の中庭、ベランダなどから見える景色を話題にするのもおすすめです。無理に「会話をしよう」と思うより、「一緒に季節を感じる」ことが自然なコミュニケーションにつながります。

2. 秋の味覚を通して笑顔を引き出す

秋は「食欲の秋」と言われるほど、旬の食べ物が豊富です。栗、さつま芋、きのこ、柿、梨など、見ただけで季節を感じられる食材ばかり。 「昨日、栗ご飯を作ったんです」「焼き芋の香りがすると秋を感じますね」など、日常のひとことをきっかけに話題を広げましょう。 ご利用者さまから「昔は庭でさつま芋を掘ったよ」「母がよく栗の渋皮煮を作ってくれた」などの思い出話が出たら、笑顔で耳を傾けてあげてください。 食の話題は、五感(見る・聞く・嗅ぐ・触る・味わう)に訴えるため、感情や記憶が呼び起こされやすく、会話が弾みます。 ただし、食に関する話題では嚥下(えんげ:飲み込み)機能が弱くなっている方への配慮も大切です。「昔はよく食べたけど、今は控えてるんです」といった場合も、「そうなんですね、でも香りを感じるだけでも楽しいですね」と肯定的に受け止めましょう。

3. 季節の変化と体調の話をさりげなくつなげる

秋は朝晩の気温差が大きく、体調を崩しやすい季節です。「朝晩、冷えますね」「暖かくして過ごしてくださいね」と声をかけるだけでも安心感を与えられます。 ここで「秋の過ごし方」や「寒さ対策」の話題を取り入れると、自然に健康への関心にもつなげられます。 たとえば、「夜が早くなりましたね」「お布団、もう冬用に変えましたか?」などの言葉は、さりげなく生活リズムや睡眠環境を伺うきっかけになります。派遣スタッフとして働く方にとっても、ご利用者さまの生活状態を知る大切な手がかりです。 会話を通して「寒くて足が冷える」「最近よく眠れない」といった声を聞けたら、看護師や介護リーダーに報告することで、チームケアにも貢献できます。

まとめ

秋は、紅葉・味覚・気候の変化と、話題の宝庫です。難しいテーマを探すより、「季節を一緒に感じること」を意識してみましょう。ご利用者さまにとって、何気ない季節の会話は「自分を気にかけてもらえている」という安心感になります。 派遣スタッフとしての信頼関係づくりにも役立つ“秋トーク”。ぜひ、今日の会話に一言加えてみてください。

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