1. 熱中症とは?看護・介護現場でのリスク

熱中症は、高温多湿な環境下で体温調整がうまくいかずに発症する健康障害です。軽症でも「めまい」「倦怠感」「頭痛」などが出て、重症化すると意識障害や命に関わるケースもあります。看護・介護スタッフは、通勤・施設内・訪問先など、さまざまなシーンで熱中症リスクにさらされます。
2. スタッフ自身を守るための準備

2‑1. こまめな水分・塩分補給
・ こまめに500〜1,000ml/日以上の水分摂取を心がけましょう。 ・ スポーツドリンクや経口補水液が効果的ですが、濃すぎるものは脱水を悪化させる場合もあるため、薄めて使用すると安心です。 ・ 塩飴・経口補水ジェルなどで塩分補給をプラス。2‑2. 服装・持ち物の工夫
・ 通気性のよい、吸汗速乾素材のワークウェア。 ・ 小型扇風機や冷感タオルを携帯し、熱を逃がす工夫を。 ・ 日差しが強い屋外での移動時は、帽子や日傘などで「直射日光」対策を。2‑3. 体調管理の習慣化
・ 起床時や出勤前、就業中に体温と血圧をチェック。 ・ 前日の睡眠・食事・疲労感を記録し、「やばい」兆候を見逃さない。 ・ 少しでも異変を感じたら、すぐに担当者へ連絡し、無理せず休憩・シフト調整を。3. 利用者(ご入居者/患者)を守るために

介護・看護現場で最も重要なのは、利用者の体調管理です。スタッフ自身の健康が守られていないと、利用者に目が届かず重大な事故にも繋がります。
3‑1. 環境整備で温度管理
・ エアコンの温度は「室温28 ℃前後、湿度60%以下」を目標に。 ・ 扇風機やサーキュレーターで“風の流れ”をつくり、ムラをなくす。 ・ 夜間も必要に応じて空調稼働。当番制で見守りを。3‑2. 適切な水分/栄養補給支援
・ 頻回な水分摂取を促す声がけ(例:「一口飲みましょうか?」)。 ・ 水だけでなく、薄めたスポーツドリンクや経口補水液を提供。 ・ 夏向けのゼリー・果物なども取り入れて、食欲が落ちた時期でも栄養補給。3‑3. 症状を見逃さない観察スキル
・ 利用者の汗のかき方、顔色、表情の変化に常に注意。 ・ 少しでも「ぼんやり」「言葉が出にくい」「脱力」などあれば、すぐに休憩・医療スタッフへ連携。4. シフト・チームでできる支援体制

職場全体で熱中症対策を徹底することが、安全で働きやすい環境につながります。
4‑1. ローテーション&見守り体制
・ 一人に負担が偏らないよう、30分〜1時間ごとの交代制を導入。 ・ ペアやグループで「お互いの状態を確認する文化」を作りましょう。4‑2. 定期的な「ヒアリング&共有」
・ 毎日の申し送りで、「体調・環境・ケア対象」について共有。 ・ 月1回 全スタッフと施設責任者で“熱中症対策ミーティング”を開催。4‑3. 教育・研修の実施
・ 熱中症の基礎知識、応急対応スキルを全スタッフ対象に研修。 ・ 水分補給の方法、環境評価チェックリスト、周囲への声がけセッションも実施。5. 派遣スタッフとして活躍するあなたへ

私たちの派遣サービスでは、熱中症対策を現場と共に徹底し、“安心して長く働ける環境”を全力でサポートしています。
- 働く前に対策研修を受けられるので、初めての現場でも安心。
- 事業者担当者と連携し、暑さ対策やシフト調整を適宜実施。
- 超過勤務や長時間労働にならないよう、勤務スケジュールを個別に調整。