「いつもと違う」と感じた時の対応
ご高齢者の病気は、症状がはっきりと出ないことがあります。また、自覚症状も乏しいために病気を見逃してしまうことが少なくありません。「なんとなく元気がない」「いつもと様子が違う」と感じるときは、重大な病気が隠れている可能性もあります。ご本人が言葉で訴えなくても、周囲の方が早めに不調に気づいて対応することが大切です。
食欲がない
食欲不振の原因は、加齢によるものから心身の病気までさまざまです。急に食べなくなった場合は無理に食べさせようとせず、まずは原因を考えてみましょう。病気が原因の場合は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化器疾患のほか、感染症・心不全・電解質異常などが考えられます。また、
脱水症や腎機能低下(腎不全)が原因の場合もあります。
食欲不振が長引いている場合は、うつ病・認知症等の精神面での状態や、服用している薬の副作用などが考えられます。なお、食べているのに急に体重が減る場合は、糖尿病や甲状腺機能亢進症などを疑ってみることが必要です。
医療機関を受診して病気が見つからない場合は、環境の変化やストレス、不規則な生活習慣などによって自律神経のバランスが崩れているのかもしれません。お食事の内容や回数を工夫したり、楽しく食べられる雰囲気を作ったりしてみましょう。また、口腔トラブル(口内炎・歯周病など)がないかを確認し、口腔ケアも見直してみることも重要です。
お食事や口腔ケアについて詳しくは下記の記事をご覧ください。