介護施設のイベントでは、イベント食を用意することも珍しくありません。たとえば節分の恵方巻きやお彼岸のぼた餅、お花見の桜寿司や端午の節句のちまき、柏餅などです。
これらのイベント食には主に以下の3つの効果があります。
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季節感を堪能できる
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生活の質(QOL)を向上させる
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食欲を増進させる
季節感を堪能できる
利用者さんの状況や介護度によっても変わりますが、介護施設にいるとどうしても施設内で過ごす時間が大半になります。
定期的にスタッフが同行するなどして外出することもありますが、元気な頃と比べると、外出機会も減ってしまいがちです。そのため、四季の移り変わりを感じる機会も減るでしょう。
そこで折々の季節のイベントに、イベント食として旬の食べ物を準備して、季節感を堪能してもらいましょう。
生活の質(QOL)を向上させる
介護施設の通常の食事は、栄養バランスやカロリー、食べやすさなどが考慮されており、専門家が日々の献立を用意します。
しかし、介護施設の生活が長く続くと、利用者さんはどうしても献立に新鮮味を感じなくなってしまいます。
イベント食は、見た目にもいつもの食事とは違いがあります。特別感もあって、いつもよりも美味しく感じたり、先々のイベント食も楽しみになったりするでしょう。
食欲を増進させる
利用者さんは高齢ゆえに、どうしても活動量が減っていき、食欲が減退することがあります。食欲は活動量に比例しやすいからです。
また、いつも同じ場所で食事をすることが続くと、食事の際の変化がなくなることも、食欲が落ちる要素になる場合もあるかもしれません。
イベント食をいつもと違うシチュエーションで食べることにより、雰囲気や食事自体にも変化が生まれ、食欲を刺激することがあります。それまで食欲が減退していた人がいつもより積極的に食べられて、元気が出ることも期待できるかもしれません。