認知症ケアで大切にしていること。相手の「いまの気持ち」にそっと歩み寄る声かけ Part1 株式会社リベルタ

2026.07.19

~正しさよりも優しさを。不安や困惑の渦中にいるご利用者様の心に深く寄り添うコミュニケーション~ 認知症のご利用者様と接する中で、「言葉がうまく伝わらない」「同じ質問を何度も繰り返されて対応に迷う」といった葛藤を抱えるスタッフは少なくありません。物忘れや認知機能の変化により、ご自身が一番不安や困惑、焦りを感じているのが認知症の当事者です。そうしたケアの現場で最も大切になるのは、記憶の正確さや言葉の筋道を正すことではなく、相手が感じている「いまの感情」に優しく耳を傾け、そっと寄り添う姿勢です。言葉の奥にある不安を受け止め、安心感をもたらす声かけとアプローチについて見つめ直してみましょう。

1. 否定せず、まずは相手の「世界と感情」を丸ごと受け止める

ご利用者様の発言や行動を頭から否定せず、まずは言葉の裏にある「感情」に共感することが第一歩です。 * **感情に焦点を当てた共感**:「家に帰りたい」に対して「帰れませんよ」ではなく、「お家が恋しくなりますね」と気持ちを受け止める * **安心を与える温かな言葉掛け**:「ここにいますから大丈夫ですよ」「一緒に行きましょうか」と孤立感を和らげる 「自分の気持ちを理解してもらえた」という安心感が、感情の高ぶりや不穏を落ち着かせる最大の薬となります。

2. 視線とトーンを合わせ、五感に届く優しいコミュニケーション

認知症ケアでは、かける言葉の内容だけでなく、話し方や立ち振る舞いなどの非言語的コミュニケーションが大きな役割を果たします。 しゃがんで目を合わせる、ゆっくりと穏やかなトーンで話す、優しく手に触れるなどの配慮が、言葉以上の温もりと信頼感を伝えます。 一人ひとりのペースに合わせて丁寧に向き合う時間は、ご利用者様の尊厳を守り、心通うケアの喜びを教えてくれます。

3. 一人ひとりの心に寄り添うケアを行うためには、スタッフの「時間と心のゆとり」が不可欠

ご利用者様の繊細な感情の変化を感じ取り、根気強く優しく歩み寄るためには、ケアを提供するあなた自身の心の中に十分な「余白(ゆとり)」が確保されていることが不可欠です。 慢性的な人手不足や終わらない業務に追われ、常に「早く次の作業に移らなければ」と焦っている状態では、話をじっくり聴く余裕がなくなり、機械的な対応になってしまいます。スタッフ自身が穏やかに満たされている環境であって初めて、真の認知症ケアが叶います。

4. まとめ

ご利用者様の不安に優しく寄り添い、安心を届けるあなたのケアは現場の宝物です。 「もっと一人ひとりと向き合った認知症ケアがしたいのに、毎日の多忙さに追われて余裕がない……」「忙しすぎて話をじっくり聴いてあげられない環境に葛藤を感じている」と胸を痛めていませんか?あなたのその高いプロ意識と細やかな優しさを、余裕のない現場のせいで擦り切らせてしまうのは本当にもったいないことです。もし今の環境に限界を感じているなら、その切ない胸の内を一度私達に聴かせてください。

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