6月に入り、全国的に梅雨の季節が到来しました。湿度が高く、気温も上昇するこの時期は、介護施設においても様々なリスクが潜んでいます。ご利用者様が快適に過ごせるようにするためには、季節に応じたケアや対応が欠かせません。 今回は、介護・看護スタッフとして梅雨時期に特に気をつけたい5つのポイントを紹介します。
1. 感染症・食中毒の予防
梅雨は湿度が高く、細菌が繁殖しやすい環境になります。とくに注意が必要なのが、食中毒です。調理や食事の提供を行う職員は、手洗い・消毒・食材の温度管理を徹底しましょう。 また、施設内での感染症対策として、共用部分のこまめな消毒や、タオル・衣類の個別管理も重要です。ご利用者様が体調を崩しやすい時期でもあるため、日々の健康チェックも怠らないようにしましょう。
2. 転倒・滑りやすい床に注意
雨で濡れた靴や傘によって、玄関や廊下の床が滑りやすくなることがあります。特にご高齢の方にとっては、小さな滑りでも大きな事故に繋がる可能性があります。 スタッフは、出入り口にマットを敷いたり、こまめに水滴を拭くよう心がけましょう。また、ご利用者様が使用するスリッパや履物も、滑り止めがついているか確認するのがおすすめです。
3. カビ・ダニ対策と室内環境の管理
梅雨はカビやダニが発生しやすく、衛生面でも注意が必要です。特に寝具やクッション類は湿気をためこみやすく、こまめな洗濯や天日干しができない場合は除湿器や乾燥機を活用しましょう。 また、エアコンや換気扇のフィルターも汚れが溜まりやすくなっている時期なので、清掃を徹底し、空気の循環を良くすることが大切です。カビの臭いはご利用者様の不快感にもつながりますので、消臭対策も忘れずに。
4. 気圧変化による体調管理
梅雨の気圧の変化は、ご利用者様の自律神経に影響を与え、頭痛・関節痛・倦怠感などを訴える方が増える傾向があります。 こうした体調の変化を見逃さないためにも、日々のバイタルチェックに加え、「顔色」「食欲」「言動の変化」などをよく観察することが大切です。必要に応じて看護師や医師と連携を取り、早めの対応を心がけましょう。
5. 気分の落ち込みへの配慮
雨が続くと、外出の機会が減り、気分が沈みがちになる方も少なくありません。ご利用者様の精神面のケアとして、室内でのレクリエーションを工夫したり、明るい話題を意識的に提供するなど、小さな気配りが大切になります。 また、スタッフ自身も気分が沈みやすい時期でもあります。適度な休息を取りつつ、チーム内で声を掛け合いながら無理のない働き方を心がけてください。
おわりに
梅雨の時期は、介護施設にとってさまざまな注意点がある季節です。しかし、ちょっとした工夫や心配りで、ご利用者様が快適に、そして安全に過ごせる環境を整えることができます。 今回ご紹介した5つのポイントを、日々の業務にぜひ取り入れてみてください。スタッフ一人ひとりの意識が、施設全体の安心につながります。
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