日常生活が困難な人に入浴や食事などの介護を行う
しごとの内容
主な職場
将来性
登録者数
勤務形態
給与水準
資格取得のルート
①養成施設ルート
2016年度の卒業生までは、介護福祉士養成施設(2年課程)に進学、または福祉系大学など(指定科目を履修)を卒業後、介護福祉士養成施設など(1年課程)に進学する「養成施設ルート」により、卒業と同時に資格を取得できました。 2017~2026年度に卒業する人は卒業と同時に介護福祉士の資格が取得できますが、介護福祉士の登録を継続させるには卒業後、5年の間に国家試験に合格する、または卒業後、5年間続けて介護などの業務に従事することが必要となります。 なお、2027年度以降に養成施設を卒業する人からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません。また、2026年度に卒業し、介護福祉士の資格を得た人についても、介護福祉士の登録を継続させるには卒業後5年の間に国家試験に合格するか、または卒業後5年続けて介護などの業務に従事することが必要となります。②実務経験ルート
2016年度からは介護などの実務経験が3年以上あることに加え、実務者研修を修了していることが国家試験の受験資格となりました。実務経験の範囲についてはそれぞれの関連法規にもとづいて定められています。③福祉系高校ルート
指定された高校で介護福祉士として必要な知識と技能を習得した人、または高校で指定の教科目・単位数を修めて卒業した人、もしくは指定された高校で介護福祉士として必要な基礎的な知識と技術を修得した人で、介護などの実務に9か月以上従事した人については国家試験に合格することで資格を取得できます。 注:2008年度以前に福祉系高等学校(専攻科を含む)に入学し、卒業した人、特例高等学校(専攻科を含む)を卒業し、9か月以上介護などの業務に従事した人が「実技試験の免除」を申請する場合、「介護技術講習」を修了する必要があります。④経済連携協定(EPA)ルート
経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、貿易の自由化に加え、投資、人の移動、知的財産の保護や競争政策におけるルールづくり、さまざまな分野での協力の要素などを含む、幅広い経済関係の強化を目的とする協定です。介護福祉士の国家試験の候補者になるのは、公益社団法人国際厚生事業団が紹介した受け入れ機関と締結した雇用契約に明示された受入施設で研修責任者の監督のもと、日本の介護福祉士資格を取得することを目的とした研修を受けながら就労するインドネシア人やフィリピン人、ベトナム人です。試験の方法
①筆記試験
1月下旬、北海道、青森、岩手、宮城、秋田、福島、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、香川、愛媛、高知、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の全国35の会場で一斉に実施されます。 筆記試験の方法は全問が五肢択一を基本とするマークシート方式で、「領域:人間と社会」(科目:人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解)、「領域:介護」(科目:介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程)、「領域:こころとからだのしくみ」(科目:こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解)、「領域:医療的ケア」(科目:医療的ケア)の計4領域11科目と総合問題について行われます(表1)。 筆記試験の合格基準は問題の総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した点数以上の得点があり、かつ表3の試験科目11科目群すべてで得点があった人とされています。②実技試験・介護技術講習
3月上旬、筆記試験の合格者だけを対象に行われます。会場はその年により、異なります。 具体的には、試験会場で与えられた問題に対し、実際にモデルを使って介護を行う方法で実施されます。実技試験の合格基準は課題の総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した点数以上の得点があった人とされています。この実技試験に合格し、介護福祉士登録簿に登録されてはじめて介護福祉士を名乗ることができます。 「養成施設ルート」を選択した人や「実務経験ルート」を選択して「実務者研修」を修了した人、「福祉系高校ルート」で「介護技術講習」を修了した人などについては実技試験が免除されます。筆記試験
1 出題形式等
筆記試験の出題形式は五肢択一を基本とする多肢選択形式とし、問題に図表などを用いることがある。出題数は125問、総試験時間数は220分間とする。2 「総合問題」
4領域(人間と社会、介護、こころとからだのしくみ、医療的ケア)の知識及び技術を横断的に問う問題を事例形式で出題する。3 各領域の出題予定数
<表1 各領域の出題予定数>
人間と社会
人間の尊厳と自立
人間関係とコミュニケーション
社会の理解 |
18問 |
こころとからだのしくみ
こころとからだのしくみ
発達と老化の理解
認知症の理解
障害の理解 |
40問 |
医療的ケア
医療的ケア |
5問 |
介護
介護の基本
コミュニケーション技術
生活支援技術
介護過程 |
50問 |
総合問題 |
12問 |
4 実技試験
介護等に関する専門的技能について |
<表2 試験科目の11科目群>
①人間の尊厳と自立、介護の基本
②人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
③社会の理解
④生活支援技術
⑤介護過程
⑥こころとからだのしくみ
⑦発達と老化の理解
⑧認知症の理解
⑨障害の理解
⑩医療的ケア
⑪総合問題 |