「熱中症」を予防するには?在宅介護で注意したいこと
春から夏へと移ろいゆく季節。
日中は汗ばむほどの陽気になる日も多くなってきました。
これから在宅介護で注意したいのが「熱中症」です。
高齢者はひとたび熱中症になると回復に時間を要しますし、短時間で重症化してしまう危険性もあります。
今回は、在宅介護における熱中症対策をまとめます。
認知症の方の熱中症対策についてもご紹介します。
● 「熱中症」のサインは早めにキャッチして
春から初夏にかけては、身体がまだ暑さに慣れておらず、汗をかいて体温を下げる働きがスムーズではありません。そのため熱中症にもなりやすいと考えられます。
また、湿度が高くなる雨上がりの日や梅雨の時期も要注意。湿度が高いと汗が蒸発せず身体に熱がこもり、体温が下がりにくくなる傾向があります。
高齢の方の場合は、暑さや湿度に対する感覚も鈍くなっていますので、身体の異変の気づきにくいところも心配です。
なんとなく元気がないな、と思っていたら実は熱中症だった…ということもあります。
介護する方は、熱中症の初期症状が疑われる身体の変化を知っておいてください。
□ いつもより体温が高い、熱っぽい
□ なんとなく元気がない
□ 呼びかけに対する反応が遅い、ぼんやりしている
□ 長時間トイレに行っていない
□ 尿の色がいつもより濃い
□ 脈がはやく、力強さがない
□ くちびるや口の中が乾いている
□ 足元がふらついている
□ 皮膚に張りがなく、指でつまむと戻るまで時間がかかる
上記のような様子が見られたら、水分が足りない「脱水症状」を起こしているかもしれません。
脱水は熱中症の一歩手前です。意識的に水分を摂るようにしてください。
ご高齢の方は症状の進行がはやいので、「おかしいな」「いつもと違う」と感じたら、様子見をするよりも医療機関にどうしたら良いか相談したほうが安心です。
早めにかかりつけ医や訪問看護師に連絡をとりましょう。
水分量を制限している方は、身体の状態にあわせた適切な水分量を補給しなければなりません。かかりつけ医に相談のうえ、水分補給をするようにしてください。